3.基礎テクニック21【モテるライティング講座オンライン】

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※本記事は「放課後ライティング倶楽部」メンバーへ無料で公開します。
※各地で開催の「モテるライティング講座」と同内容の文字起こしverです。
※2020年4月6日公開
 2020年4月9日加筆修正
※6,208文字(長いです)

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今から挙げるのは文章を書くときに気を付けるポイント21です。

何か書きたい文章があなたにはある。

細かいテクニックよりも大事なのは、その「何か」なんです。なぜ書くのかと言い換えてもいいですね。

伝えたい情報。
メッセージ。
自分の想い。

「何か」がしっかりしていれば多少文章がめちゃくちゃでもいいかも。
伝えたいメッセージが文章の質の80%を占めるからね。

でも読者のことを考えると読みやすい文章に越したことはない。ちょっとしたポイントで読みやすくなるのなら気をつけたいですよね。

読者へのおもてなしが、伝わる文章の第一歩です。

では、いってみましょう!基本文章テクニック21です。

1.読んだリズム

一度書いた文章は読んでみましょう。途中でひっかからないか。スラスラと読めるか。

読むスピードと文を理解するスピードが同じくらいが一つの目安です。

書き始めから「。」までがやたらと長いとリズムはよくありません。

また、助詞の使い方を誤るとこれもリズムがよくないのです。

書いた後は音読する(せめて黙読)。必須です。

2.主語・述語

主語と述語がきちんと結びついているかどうか。
「~は」「~が」の後に出てくる述語が対応しているかどうかです。

これは「1.読んだリズム」にも関係することです。不必要な主語はいらないです。

『私は昨日は本屋に行って欲しかった本は見つけられませんでした』

↑ 読みにくくない?言いたいことはわかるけど。

『私はめちゃくちゃ美味しいハンバーグを食べました』

↑「私は」いらなくない?意味は通じるでしょ、なくても。

3.「て・に・を・は」の間違い・抜け

助詞。使いこなすのはほんとにむずかしいですよね。
よく見かけるのは「抜け」です。

『今日ハンバーグ食べた』

今日はハンバーグ食べた。
今日はハンバーグ食べた。
今日ハンバーグ食べた。

例文はよくないですね。こんな文はみんな書かないって。
助詞により意味はまったく異なります。

4.「い・ら」抜きことば

見てる→見て
見てます→見てます

「い」抜き言葉でも意味は通じます。口語に近いかな。
気にしない人はまったく気にしません。私はしっかりと「い」を書くのが文はキレイだと感じます。

注意するのは「ら」抜き言葉。

見れる→見れる
見られる→見ることが出来るorご覧になる

敬語表現になる場合があるんですね、「ら」を付けると。
ですのでわざと「ら」を抜く場合があります。
こちらは用法に注意が必要です。必ずしも「ら」を付けないといけないわけではありません。

5.一文の長さ

文の作法で一般的に言われる「読みやすい一文の文字数」は40~60字です。(ちなみにこの文の字数は36)

長く文を続けてしまうと読みにくくなるんですね。文が長いと主語と述語が離れてしまうのです。日本語は述語が最後に来ますから長い文であればあるほど述語が遠くへ行っちゃうのです。

文を長くさせてしまう問題助詞は、「が」です。

例をあげます。

『今日は講演会で大事な話がありました、そのポイントをブログにまとめました、ご覧になりましたか?』

文の切れ目に使っている「が」は単純接続です。

もう1つ。

『今日は講演会で大事な話がありました、あなたは聞いていませんでした、知っている内容だったのでしょうか?』

こちらは最初の「が」が逆説、次の「が」は接続です。

結論をいうと「が」は逆説以外に使うとややこしいんです。そのうえ文が長くなります。使わないのがいい。

2つ目の例文を「が」を使わずに書くと

『今日は講演会で大事な話がありました。しかし(orけれど)あなたは聞いていませんでした。知っている内容だったのでしょうか?』

区切れます。後の「が」はなくても意味が通じます。
あなたが書く文章のリズムが悪い、もしくは読みにくいのなら「が」が混じっているのかもしれませんね。「が」は問題児です。

6.書けるだけ書いて、不要な文と言葉を省く

書き始めるとどんどん書く内容が増えていきます。いくらでも書いてしまう経験はありませんか。気分がノっているときにありますよね。

書ける人はどんどん書きましょう。止めなくていいです。筆のすすむままに。一文の長さも気にしなくていい。誤字脱字・助詞のまちがいも放っておきましょう。

最後まで書きたいことを書いたら、読み直します。校正します。
「これ、2段落前にまったく同じことを言っているな」と思えば削除です。
「助詞が変だな」とおもえば修正です。

書き終わった後で修正すればOKだから。

不要な言葉の削除は重要です。

具体的に例をだすと「こと」「という」「もの」
めっちゃ多いのよ、これ。作家でも多用しますよ。~こと、~なこと、~ということって、コトコトコト。煮込んだコーンスープかっ!

「こと」「という」「もの」の3つを文から消すだけで文はとてもシンプルになります。
自分が書いた文を確認してくださいね。気づかずに書いているからね。(私はこの記事で何回「こと」を書き直したか・・・)

7.文の入れ替えチェック

書き進めていき、読んでみるとしっくりこない箇所がでてきます。また「これは読みづらいかなぁ」とひっかかる文があるとき。

一文のまとまりを前にしたり、うしろにしたりして入れ替えます。
すると一気に読みやすくなる場合があるんです。
意味はそのままなのに、順番を入れ替えるだけで読みやすさは変わります。

↑ の文章も順番を入れ替えることができます。↓の太字文章は順序を入れ替えて書きました。

一気に読みやすくする手段として、一文を前にしたり、うしろにしたりして入れ替える方法があります。
意味はそのままなのに、順番を入れ替えるだけで読みやすさは変わる場合があるのを覚えておいてください。

どちらがいいかは、読んでみて判断します。どう判断するのか?自分で読んでみて自分が読みやすいのを選びます。

8.何回も出てくる同じ単語・文

私が最初に注意するポイントがこれ。

同じ単語の連発です。
同じ単語が続くと文は単調になります。同じ単語を何回も文に登場させると読むとリズムが悪いんです。

「同じ単語」を連発していますよね。
シンプルにします。↓

私が最初に注意するポイントがこれ。
同じ単語の連発。
連続した単語は文が単調になるんです。読むとリズムが悪いのがすぐにわかります。

9.漢字の量

漢字を多く文に使うと読みづらいです。カタカナもそうなんですけどね。

難読漢字大量使用は文を高密度化し視認性悪化です←このように。

逆にひらがなばかりでも読みにくい。

ひらがなばかりのぶんしょうは、それはそれでよみにくいのです。←このように。

漢字とひらがなのバランスはすべて書き終わったあとに調整してください。

10.小学5年生でもわかる

「中学2年生に理解できるように文章を書きましょう」が広く知られているテクニックです。これね、中2って私の中ではあいまいなんだ。だから小学5年生にしました。

中1と中2と中3の違い。
小4と小5と小6の違い。

中学はあまり幅がない気がするんですよ。
小学生の理解度の差は大きい気がする。

ま、感覚的なことなんで言いたいのは「あんまり難しい言葉や言い回しはつかっちゃダメよ」です。

11.言い換え

上の8と10の混合です。
難しい言葉が出てきたら言いかえられないか。
ライティングスキルなら「文章を書く力」がわかりやすいかもしれない。
「急遽決定した」なら「あわてて決めた」が理解しやすいかな。と自問自答をします。

連発する単語は似たような意味の言葉に置き換えられないか。
私の場合、「ライティングスキル」を文章術、文章スキル、書くチカラなどに言い換えています。

12.文のしめ

日本語の大問題。文末問題です。
「すすす」「るるる」「たたた」と同じ文末がそろうんです。

ほとんどの文章本で「『です・ます調』か『だ・である調』に統一しましょう」と言われます。

私は守っていません。混合させているのよ。もちろんわかってのことだけど。

私が書く文章は基本「です・ます調」です。でもちょこちょこ「だ・である調」を混ぜている。口語にしたりね。

こうでもしないとね、文末がそろうんです。
例えば ↑ の文章を統一しますね。

私が書く文章は基本「ですます調」で。でもちょこちょこ「だ・である調」を混ぜていま。口語にしたりもしま

ほら、文末が「すすす」と揃うんですよ。「で・ある調」なら「るるる」とキツネが顔を出しそうなくらい「る」が集まります。

文章がうまければ「です・ます調」だけで文末のバリエーションを豊かにすることもできます。↓(私は文章はうまくないけれど例です)

私が書く文章は基本ですます調。でもちょこちょこ「だ・である調」を混ぜたり、口語をつかったりもします。

このように「体言止め」をつかうと同じ文末にならないんです。
「倒置法」を利用する手もありますね。

知られていませんが文豪とよばれる偉大な作家も「です・ます」と「だ・である」を混合させて書いているのですよ。

混ぜ具合はね、読んだ感覚としかいえない。書いてみて読者への呼びかけや自分の声などが出た場合に混ぜやすいです。

13.「 」の有無で単調な文にメリハリを

文の単調化防止です。文の中に「 」があるとメリハリをつけれます。メリハリをつける意味は読みやすくするためですね。基本、カギカッコを使うのは会話の文章です。

私は会話以外にも言葉の強調、第三者の意見を言うとき、自分の心の声で使います。

14.浅くする

文章表現であまり言われていないですね。「浅くする」なんて。

文章が上手な人の特徴はどんどん内容が深くなっていくんです。
あるメッセージを読者に伝えたい。
伝えたい思いがあふれだし、文(思考)が沼に入っていくように内容が深くなっていくんです。

まるで文学作品。

読者は飽き性です。さらっと読みたいんですよね。
自分は深く読み込んでほしいと思ってもなかなか思い通りにはですよ。

深い考察をしだすと文は重くなり読者がしんどくなります。
「浅くしよう」と頭のどこかにおいておくだけで、ずいぶんと読みやすい文章が書けるもんです。

15.行間

おもにWEBやSNS上で文章を発表するときに気をつけるべきポイント。
文章は3~4行程度で書いて、1行あけ、また次の3~4行が読みやすいです。この記事もそうですね。

まったく空白の行がない文章は読みづらい。読者は読んでいる途中でどこまで読んだのかわからなくなります。

適度に行をあけて記事は作りましょう。

16.読点

読点のルールは一文に1つから2つ。
多すぎると読みにくく、なくても読みづらいんです。

読点を使いこなすのはけっこうむずかしいんです。

読んでみて一拍置ける箇所に「、」を打つ。これが基本です。

強調したい箇所の前に打つ。こちらも読点の使い方です。

「私が彼の恋人です。」に強調の「、」を打つと
「私が、彼の恋人です」という感じです。
「私が彼の、恋人です」とすると雰囲気はかわりますね。

読点は打つ部分により意味が変わる文があるのを知ってください。

例文で説明します。

「私は笑顔で歩いてくる恋人を見つめていた」

この文章は読点の位置で意味が変わります。

私は、笑顔で歩いてくる恋人を見つめていた」
これだと笑顔なのは恋人。

私は笑顔で、歩いてくる恋人を見つめていた」
こちらは笑顔なのは私です。

ね。ちょっとおもしろいでしょ。
ですからこのような文章は読点が必要とわかりますね。

17.根拠

あなたが書く記事で嘘はついたらダメ。

情報を出すとき、それは確かなのかきちんと調べてから書きましょう。嘘を書くと信頼を一気に失います。あやふやな情報を書く場合はきっちり「不確定です」「私の考察です」と明記しておくのが読者への誠意です。

自分の考えの根拠はなにかをハッキリとするのも大事。
そうしないと読者は「え?なんで?」と意味がわからないのです。自分ではわかって書いているんだけどね。

私は~~と考えます。なぜなら~~だからです。とこんな形式ばった文でなくても構いませんので、しっかり根拠を示しましょう。根拠を示すことは読者への誠意であり信頼される姿勢です。

18.一貫性・矛盾がないか

そのままです。短い文章ではあまり起こりません。1500文字以上の文章をノリノリで書いていると、途中から言っている内容に矛盾が生じる場合があります。

自分の考えやメッセージが一貫しているか。矛盾はないか。読み直して確認してね。(私のこの記事、大丈夫だろうな・・・)

19.1つの記事には1つのメッセージ

伝えたいことがたくさんあると、同じ記事に言いたいことを複数書いてしまいます。文章が上手な人に多いですね。気をつけてください。

2つ以上の書きたいことがあれば、必ず記事を分けます。

そうしないと、読者は「この人が一番言いたいことはなんだろう」と悩ませてしまいます。

20.おきにいりの筆記用具・キーボード・椅子

意外と大事なこの要素。
小学生の時にお気に入りの筆記用具があるとテンションが上がりませんでした?ウキウキしますよね。あれです。大人になってもやりましょう。

私はパソコンで書くことが多いんですよね。ですからキーボードは2~3万円のちょっといいものを使用しています。

書くときはお気に入りのものを使ってワクワク・ウキウキしながら楽しみましょう。

21.オリジナル

誰かが似たようなことを書いていたら、あなたは書かない。
ちょっとでも視点が違うなら、書きましょう。

誰かの文章を読んで
「あー!私もいっしょのことを考えてたんだよね!同じことを書こう!」
メッセージや想い、情報は先に書いている人が強いです。

「これはちょっと私の考えと違うな」なら似たような内容でもかまいません、書きましょう。

もちろん、パクリはいけませんからね。バレる・バレないの問題ではないのです。

以上、基礎テクニック21でした。
1~19まで、同じ項目だって気づきました?

「推敲」と呼ばれます。

より良い表現・言葉はないか。
ムダな文・言葉はないか。
読者に勘違いされないか。
きちんと伝えたいことがわかるか。

誤字脱字を修正するのが「校正」です。こちらは自分以外の第三者でもできます。

「推敲」は書き手にしかできません。

文章がうまい・うまくないは「推敲」にかかっていると言っても過言ではありません。

ヘミングウェイの言葉で締めたいと思います。

インタビュアー:推敲はどれくらいやりますか?
ヘミングウェイ:その時々です。「武器よさらば」のエンディングは満足するまで39回書き直しました。
インタビュアー:何か技術的な問題ですか?なぜそんなに苦労したのですか?
ヘミングウェイ:言葉を正しく修正したためです。