4.キショウテンケツ文章術【モテるライティング講座オンライン】

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※本記事は「放課後ライティング倶楽部」メンバーへ無料で公開します。
※各地で開催の「モテるライティング講座」と同内容の文字起こしverです。
※2020年4月7日公開
 2020年4月9日加筆修正
 2020年4月11日加筆修正
※5,468文字(長いです)

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小学校から作文を書くときに言われ続けた「起承転結」
4コマ漫画で説明される文章の書くときの構成です。

始まり、説明、反論、結論。

起承転結は実は使いやすい構成なんです。

覚えやすいよね、「キショウテンケツ」って読んだ響き。

文章を書く上で頭においておくポイントを5つの「キショウテンケツ」でまとめました。

文章構成【起承転結】

起:読者を起こす(前置き・状況説明・問いかけ・共感)
承:起こした文をうけとめる(理由・根拠・詳細・エピソード)
転:自分の考え(視点を変える。別視点で承の内容を発展させる)
結:感想・まとめ(全体をバチっとしめる)

序論・本論・結論の三段論法。PREPやPasoNaのセールス文構成。

構成にはいろいろあります。起承転結をまずは覚えておきましょう。

「起」を前置きとか始まりで解釈すると、WEB時代の文章はたしかに不向きです。

惹きつける書き出しは読まれるためのポイントです。
毎日2,000,000以上の記事がWEBに生み出されているともいわれます。出だしから魅力的でないとね。読者はあなたにじっくりかまってくれない。
今までの起承転結が魅力的な流れで文を書けないから避けられるんです。

私は漢字そのものの意味で起承転結を定義します。

「起」
起きる、起こすですね。

文字どおり読者を起こすんです。

「え?なになに?」

と興味をもたせ起こします。
だから結論を一番先にもってきてもいいんですよ。起きるから。
読者への問いかけとかも起こせますよね。

ベストセラー作家の書き出しを見ましょう。

「人生を終える日、どんな気持ちになっていたら最高ですか?」

(ひすいこたろう 2012年「あした死ぬかもよ?」ディスカヴァー・トゥエンティワン

「ハッタリがここまで価値を持つようになったのはなぜだろうか?それは労働がオワコンになっていくからだ」

堀江貴文 2019年「ハッタリの流儀」幻冬舎

「起承転結はセールス文に使えない」と言われます。それも「起」の取り扱い次第です。

90年もの間、パクられ続ける有名なセールスレターのヘッドラインがあります。ヘッドラインは見出しですね。

「私がピアノの前に座るとみんなが笑いました。でも弾き始めると-?!」

こんな書き出しは、読者は起きますね。「え?なにがあったの?」と前のめりになります。


「承」
うけたまわる。意味はいろいろありますがここは「受け取る」を採用します。

「起」で起こした読者を寝かさないように、「承」でしっかりと受け止めます。飽きさせないようにここで引き込むんです。

エピソードをもってくる。
「起」の理由や根拠を書く。

起で問題提起をすれば、その問題についてくわしく書きます。
根拠があれば示します。エピソードがあれば語り始めます。


「転」
ここにあなたが伝えたいメッセージをいれます。

「反論」「反対意見」と習いましたよね。

転換ととらえると、どうでしょう。

あなたが書きたいことはあなたオリジナルです。

しかし、オリジナルの考えなんてそうそうありません。
既存の考えや情報にあなた独自の視点が入るのが、オリジナルです。

視点を変える。「転換」です。


最後は「結」

結論と習いました。

結論は「起」と「転」で述べるので「まとめ」やあなたの「感想」がふさわしい。

最後にもう一度言いたい、書きたい、伝えたい内容をまとめます。
もしかしたら一番むずかしくて、一番書き手の力量が問われるのが「結」かもしれません。

それまでにガッツリと書いてきたことをきれいにまとめるチカラが必要ですから。


以上が私の「起承転結」の考え方です。

今、手元にある小説以外の本。ビジネス書とかね。
だいたいがこの解釈の起承転結ですから、確認してみてください。
私もたくさんの本を確認しました。

何を書くか【希詳点穴】

希:オリジナルの視点・あなたのメッセージ
詳:くわしく(なぜ?と読者から聞こえないように)
点:伝えるのは一つの記事・章で一点
決:問題の解決やあなたの考え

「何を書くか」をキショウテンケツでそれぞれ字を当てました。

「希」
オリジナルをあらわします。「マレ」。

あなたは書きたいことを思いついた。
誰かが同じようなのを既に書いていれば、おとなしくそれを拡散しましょう。

誰も書いていないから、あなたが書く理由になるんです。

とても大きな視点でみれば、日記もそうです。
あなたの日常はあなたオリジナルだから。

ただし、オリジナルに縛られないようにしてください。

世の中、これだけスマホが普及し1億総ライター時代ですから、オリジナルの情報なんてほぼないでしょう。

私も「すごい良い考えを思いついた!」と記事を書いたんですね。そしたらとっくにほぼ同じ内容、同じ視点の話の本が出ていたんです。

毎日どれほどの本が出版されているか。

「オリジナルの内容を書かないと!」と気張らず、自分のために書いちゃってください。SNSで発表したら友達の誰かが「もう他の人が同じ内容を書いてあるよ」と教えてくれますから(笑)

「オリジナルの内容」の文章を書くことは大切です。
しかし、とらわれすぎると書けなくなる。それなら自分で「オリジナルだ!」と思う内容は発表していきましょう。


「詳」
詳しい。くわしく。

詳しく書きます。あなた以外の人があなたの文章を読み「なんで?」とならないようにあなたの思考の過程やそこへ至る根拠、理由をしっかり詳しく書きます。

ポーンといきなり

Amazonとモテる人は共通する」

なんて書いても読者は「はぁ?」っておいてけぼりにしちゃうからね。
どうしてそうなるの?なんで?なぜ?

Amazonとモテる人は共通する

(どうして?)
一度だけ食事に行った人がいるとしよう。
モテる人は相手の食べたもの・飲み物・クセなどの情報を覚えるのだ。
二回目に会ったとき、「これ好きだったよね?」とさりげなくアピールしてくるんだ。

(ほうほう、それで?)
Amazonで一度でも買い物をする。すると「あなたにおすすめ!」とまさに自分好みの商品を教えてくれる。

(なるほど。それで?)
Amazonとモテる人はたった1回の接触もムダにしないのだ。情報収集はモテる人とAmazonの共通点である。

書きながら考えた創作です。なんで?と自分に問い続けると詳しく書くことができ、読者目線へと文が紡がれます。

読んでくれる人へのおもてなし。「詳」です。


「点」
一点完結です。

「3.基本テクニック21」にも書きました。1つの記事には1つのメッセージ。
文章が長くなると、2つめのメッセージが顔を出します。

「読んでくれる人にいっぱい知ってほしい。お・も・て・な・し♪」

そんな気持ちもわかります。けれど読者を思うのであれば1つの記事に1つの伝えたい内容を入れるのがいい。2つ以上のメッセージは読んでくれる人の思考が迷子になります。

2つ以上の内容を入れてしまうと、1つめのメッセージが薄まりまる理由もありますね。


「決」
解決です。

人は文章を読むとき様々な理由で読みます。

ビジネス書なら自分の抱える問題解決の手掛かりとするため。
自己啓発書は自分の生き方を見直すため。
小説はエンターテインメントです。

あなたは伝えたいことがある。情報がある。想いがある。

それは何かしらの問題解決の場合があるでしょう。

問題提起だけでなく、記事内で解決策を掲示させること、あるいは自分の考えをまとめることが「何を書くか」で考えることです。

注意点。
問題提起をする記事は、必ず同じ記事で解決策を提示してください。

たまに、「この問題を解決するにはどうすればよいか?!次回の記事で大公開しちゃいます!」
と次回を読んでもらうために誘導する記事があります。

書き手は次回をたのしみに待ってくれて読んでもらうことを想定しますね。

読んでくれる人はどう思うんでしょうか?

問題解決のために記事を読んでいるのに、解決策が載っていない。
「なーんだ。じゃあ他の人の記事を検索しよう」と思うのがふつうじゃないでしょうか。

書き手のファンでない限り読者は待ってくれません。
ファンなら喜んで待ちますよ。
「自分には固定ファンがいる!」という場合は別ですが、悩み解決の記事を出すのなら、同記事内で完結させましょう。

どうやって書くか【己省天結】

己:自分にむけて書く 悩み解決はあなたの悩みを書く
省:余計な(なくても意味が通じる)文・言葉を省く
天:俯瞰して(読み手として)何回も読みながら書く
結:思考を結んで書く(マンダラ思考・オープンウィンドウ64)

己・省・天の3つは、「1.読まれる文章とは」「2.ターゲットは誰か」「3.基礎テクニック21」に書いたとおりです。

「結」
結ぶ。

書くことがまとまらないとき。書くことはあるんだけれど文章があっさりと終わってしまうとき。なんかいまいち伝えたい内容が上手に書き表されない場合があります。

あなたの思考がまとまっていないのかもしれません。自分へ「なぜ?」の問いかけがうすいのかもしれませんね。
「起承転結」の承が弱い場合です。

思考を整理するための思考法が「マンダラ思考法」元はオープンウィンドウ64といわれるものです。

もともと目標達成のためのツールなんですね。

思考法に利用できます。めちゃくちゃ簡単にいうと「マインドマップ」をもっとやりやすくしたもの。アプリもあります。

こちらの思考法はとても内容が深いのでこれだけで1冊の本を書けます。

「マンダラチャート」
「マンダラート」
「オープンウィンドウ64」

で検索してみてください。解説したブログやWEBサイトがたくさんあります。本も出ております。

なぜ書くのか【喜翔典潔】

喜:喜ぶ(自分)喜ばせる(読者)
翔:理想へむかい行動するため
典:自身と向かい合い、軸や基準にするため。
潔:純粋な思いを表現するため

なぜ書くのかは、最初にもっていくのがいいのかもしれない。ここがブレるとすべての文章は意味をなせないから。あなたは文を書こうとしている。それは、なぜ?

「喜」
喜ぶ、喜ばせる。

このために文は書きます。
理由って、他に何かあります?

自分が書いていて喜ぶ。
読者が読んで喜ぶ。

喜ぶはいろいろな意味を考えれます。

助けになる
楽しい
うれしい
自身と違う視点
的確な指摘
叱咤激励

なぜあなたは書くのか?。
どうやって読んでくれる人を喜ばせるか?と同じじゃないでしょうか。


「翔」
飛翔。翔ける。

自分もしくは読んでくれる人が今の地点から飛べるように、行動を後押しできるのは文章が持つチカラじゃないでしょうか。

「悩んでいたけれど、あなたの文章を読んで決意できました」

そんなことを言ってもらえるのが、書き手の最大のうれしさですよ。
読者に行動をしてもらえるくらいの文章を目指したいですね。

人に行動をしてもらえる。言葉のチカラで行動を変えてしまう。

文にはパワーがあります。

なぜあなたは書くのか?

読んでもらったあとにある「読者の行動の変化」は最高の目標ではありませんか。


「典」
典には軸、基盤の意味をもちます。
書くことにより、自分の意見や思考・想いは明確化します。

文を書くのは自分との対話。

思考は言葉を生み、言葉は文を作り、文は物語を織り、物語は行動の序章です。

書く行動はあなたの思考を整理します。
頭の中の考えを言葉で出力し、文を作るからこそ自分が見えてきます。

なぜあなたは書くのか?

自分と向き合うため、もまた一つの答えです。


「潔」
汚れがなくて清らかが「潔」の意味です。

なぜあなたは書くのか。

好かれたい?
儲けたい?
人脈が欲しい?
欲望を叶えたい?
自分を知ってほしい?

全部ありでしょう。
自分の想いが汚れなく清らかなら、必ず相手に伝わります。

書いてはいけないこと【忌傷店穴】

忌:うらむ、ねたむ
傷:傷つける(読者・自分)自虐ネタはプロの技
店:セールス・アフィリエイトリンク
穴:深すぎる・ひとりよがり

最後は解説をやめましょう。そのままです。


以上、5つのキショウテンケツ文章術でした。

5つを意識しながら書くのは非常にむずかしいです。私にだって出来ませんよ。えー?!できないの?・・・はい、できません。

私は書きたいことを一気に書きます。構成も起承転結も知ったこっちゃあありません。最初から気にして書くと、書けないのですよ。

たくさん書いたあとで修正・加筆をしていくスタイルです。

・出だしが弱いなら言葉を変える。文を変えてしまう。うしろで書いている文を持ってくる。

・自分のメッセージが2つ以上出てくるのであれば思い切ってバッサリと削除する。削除というよりも別のメモ(ノート)に残しておき違う記事に利用する。

・読んでくれる人に何もメリットがなさそうなら、メリットがあるように書き換える。読者が読んですぐに行動できるような提案を入れる。

・メッセージの根拠が弱いなら加筆する。エピソードを入れる。

・読んでみておもしろくないのなら公開はやめる(文章は消さずに寝かしておきあとでまた使う)

参考にしてください。