0.作家との出会い、出版までのエピソード【モテるライティング講座オンライン】

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※各地で開催の「モテるライティング講座」と同内容の文字起こしverです。
※2020年4月5日公開
※3,866文字

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「ヤス」っていったい誰?どういう経歴?

はじめまして、ウエダヤスシです。ヤスとお呼びください。
私のことを知らない人も多いと思いますので自己紹介をしますね。

どうして私が作家と交流し大手出版社から本を出したのか。

2007年に作家ひすいこたろうさんと共著で「3秒でハッピーになるモテ名言セラピー」、2019年に「3秒でハッピーになる名言セラピー恋愛編」を出版しています。

それまで出版経験はありません。作家になろうとも思っていませんでした。

母に「出版することになったわ」と伝えると「は?あんたがなんで?」と言われるくらいで、学生時代の国語成績は5段階中の3。お世辞にも国語が得意とはいえません。
読書感想文はあらすじだけを書いて「おもしろかったです」を書いておわり。読書はずっと苦手でした。

まともに本を読みだしたのは高校2年生くらいからです。
大学生からは活字中毒になりますが、それまで文章を書くことはおろか読むことも好きじゃなかったのです。

個人ホームページの全盛期、mixiというSNSの登場から人に発表する文章を書き始めました。ブログが普及する前ですね。

文章で人を笑顔にできる、喜んでもらえることを知ったのはこの時からです。

あと恋愛話が得意でした。女性にモテた自身の経験がひすいこたろうさんに拾ってもらった理由です。

ひすいこたろうとの出会い

ひすいさんのデビュー作「3秒でハッピーになる名言セラピー」。たまたま本屋で見つけたその本が私を大きく変えてくれました。

本屋にブラっと行き、「書店員おすすめ!」と平積みされていた名言セラピー。著者はひすいこたろう。当時はまったくひすいさんを知りません。デビュー作だからね。

パラパラっと立ち読みすると、おもしろい。一気に読んでしまいました。読みやすいんですよ、文体が。

あー、おもしろい本だった。と本を置いて帰ろうと思うも「手元に置いておきたいな」となんとなく思い、そのまま本を持ちレジに向かったのです。

家でもう1度じっくり読みます。名言セラピーは古今東西の名言に絡めたエピソードや、新たな名言のエピソードが語られる本なんですね。

巻末で読者のエピソードを募集していたんです。「あなたの名言エピソードを募集します」コーナー。

名言セラピーはめちゃくちゃいい話が多くて好きな本なのですが、どうも恋愛面の話が弱い。だから私は投稿したのです。
(あとでひすいさんに聞いたら苦手分野だったそうです)

私は仲間内で恋愛マインドの話はしていたんです。知り合いの店で友達を集めて(ちょっとお金をもらって)プチ講演みたいなのを開催していました。当時は今ほど講演がメジャーじゃないからね。レアなキャラで意外に私の恋愛講座は好評だったのです。

恋愛ネタは結構な数があったのです。ふつうの恋愛テクニックじゃないんですんよ。視点を変えたモテ論です。

「モテるって自分で言ってたらどんどんモテるようになる話」

「モテ始めたキッカケ、告白できなかった後悔からの大逆転」

「好かれるコツは徹底的に相手のことを考えること」

「モテるとは自分が好きな人に好かれること。誰にでも好かれるような遊び人じゃない」

そんなエピソードをひすいこたろうさんに送ったのです。

はじまりはたった1通だけ送ったメール。このときの内容は名言セラピー第3弾に掲載され本になりました。

掲載のおかげで東京で行われる出版パーティーに呼ばれました。私と同じように自分の話が掲載された読者を集めたパーティーです。

ひすいさんは顔出しをされていない作家さんです。メールのやりとりのみでしたので行く前からお会いするのがとても楽しみでした。

当時はSNSが一般的に流行る前で知らない人と会うことがレアな時代。どんな出会いがあるんだろうとこれも楽しみでした。

パーティー前に読者のみのランチ会があったのです。日本全国から読者が集まるので私もウキウキして参加しました。そこでひすいさんは顔がバレていないことをいいことに「ひすいこたろうの秘書」を名乗って混じっていたのです。

何も知らぬまま秘書さん(ひすいこたろう)に名刺を渡し、私はホテルにチェックインするためみなさんとそこで解散しました。またパーティー会場でねーと声をかけあって。(この時のメンバーは今ひすいさんとグリーンズを結成しているマサさん、コツ塾を運営する事業家・講演家の野澤卓央さんです)

方向音痴なんです、私。大阪在住のため不慣れな東京はいとも簡単に迷います。
ホテルに戻り荷物を整理しいざ出版パーティー会場に行こうと思ったら、会場までの地図がない。

(しまった。ランチ会で秘書さんからもらった会場までの地図を忘れてきた)

そのとき自分の電話が鳴ります。登録のない番号だったし急いでいたから出ませんでした。
どうにかパーティー会場の名前だけ憶えていたので時間ギリギリでたどり着きます。

パーティー会場で出迎えてくれたのが、ランチ会であった秘書さんでした。

「ヤスー!よかった!無事に来れたんだね。電話したんだよ、心配でさぁ」

???

状況についていけず、秘書がなんでこんなにフレンドリーなんだ?さっきとキャラが変わってないか?と思い口を開こうとしたら・・・

「はじめまして。ひすいこたろうです」

そこでお互いに大笑いし一気にひすいさんと打ち解けました。今思ってもめちゃくちゃうまいよね。人を喜ばせるのと楽しませる天才だよ、ほんとに。

ひすいさんは人気作家なのでパーティーでは他のみなさんに囲まれます。私はあまりお話しできませんでしたが、楽しい時間を過ごしました。銀座で高級料理だしね。いい経験だったなーって。

出版への道

パーティーが終わるとそのままホテルへ戻り大阪へ新幹線で帰ります。

東京、品川、新横浜を過ぎたあたりで電話が鳴ります。

また見たことがない番号からの着信。

おそるおそるデッキに移動し電話に出てみると・・・


「あ、ヤスですか?ひすいです。

えーっと、突然だけどさ、お前、もっと恋愛論を書けない?」


まさかの作家からのオファー。

へ?なに?なんで?と考える間もなく私から出てきた言葉は・・・


「ひすいさん、おれも自分の恋愛論を広めたいと思っていたんですよ。

書きます。書けます。

本を出しましょう!そうだ、『名言セラピー』の冠をくださいっ!!」


今考えると冷や汗が出るようなことを言ってしまいました。思い入れのあるデビュー作のタイトルをくれだなんて。

なんで電話くれたんだろうと、あとでひすいさんに聞いたら、

「知らない番号の発信が履歴にあってさ、あ、ヤスにそういやかけたなって思って、なんとなくかけた。そしたらヤスが出てさ、ついつい恋愛論を書く?って言っちゃったんだよ~」

たまたまです(笑)

偶然私が会場の地図を忘れたから、ひすいさんが電話してくれた。
そのときの発信履歴が残っていたからたまたま電話をした。
(ちなみにひすいさんの電話番号を知ったのは参加者で私だけでした)

それだけなんです。

私の文章がうまかったからとか、文が魅力的だったからじゃないんですよ。

たまたま!偶然!ノリ!

大阪に戻り、ひすいさんに私の本気具合を知ってもらうのと驚かせようと思って恋愛テクニック・マインドを書いたテキストをメールで送りました。

1000の恋愛テクニック集。

100や200じゃおもしろくないなと思い、2週間かけて1000個書いたものを送ったのです。

そこから一気に出版まで話は進んでいきました。

長くなりました。これが私の「作家との出会い」「出版までのエピソード」です。

ヤスの文章歴について

普段は大学受験の予備校で進路指導を担当しています。科目を教えるのではなく生徒の相談相手。ほかにも入試の小論文や自己推薦書、自己PR文なんかの添削を15年やっています。メインの職務は予備校運営側。

日本で最初のSNSmixiはサービス開始されたあたりから始めました。笠原会長からイイネをもらえるくらいの時からです。

当時ハマっていたネットゲームのファンサイトを自分で作成したこともありました。私がリーダーを務めるゲーム内グループは日本で4番目の規模の大きさだったんですよ。

ヤフーオークションでは、売れている出品者の文章を研究・マネして商品を売りさばきお小遣いを稼ぎました。

ココナラというスキルを売るサイトで、売れている占い師さんを真似し、宣伝文を作りました。市販の占い本を使い占いをしてオリジナルの文章を書き、人気ネット占い師になりました。

セールスライティングはこういったところで学びました。

20年くらいは「読ませる文章」について試行錯誤してきているんです。文章術の本で学び、ライティング講座を受け、国語の先生に教えてもらいました。出版することで作家さん、編集者さんから直接指導を受けたりももちろんしています。

そうやって身に付けてきた私の文章スキルです。国立大学のAO入試小論文は数えきれないくらい合格者を輩出しています。

この文章技術がみなさんのお役に立てればと思い、2019年2月「モテるライティング講座」の初開催です。